更新履歴:2016/9/3 1回目のオープンキャンパス@10/22開催情報を追加しました
日本工業大学 専門職大学院(MOT)に入学を検討されている方が、
『大学の存在を知って』から、『入学を決める』までに、やっておくべき・考えるべき事を整理しました。
他大の場合でも、同じようなプロセスとなりますので、『国内ビジネススクールへの入学者は、このような段階を経て入学しているのか』という参考になりましたら幸いです。
①大学の情報を集めて、各ビジネススクールの特色を理解しよう
②キャンパスに実際に行ってみて、空気を感じよう
③試しに1科目~受講してみよう
④時間・お金・家族や勤め先の理解を得よう
①大学の情報を集めて、各ビジネススクール(MOT/MBA)の特色を理解しよう
『ビジネススクール』『MOT』『MBA』と、ひとくくりにすることは難しく、様々なビジネススクールが存在します。
知財や会計、ビジネス法務に特化したようなスクールもありますので、『なりたい自分』『獲得したい知識・スキル』をイメージしながら、大学のオフィシャルサイトを良く読むことが大切です。
また、資料請求から、より多くの情報を掴むことが出来ますので、こちらも積極的に資料を取り寄せると意思決定に有効です。
日本工大(日工大)のMOTスクールの資料請求を行おう
日本工大(日工大)の場合、の場合、資料請求すると左の様な資料が、ドサっと郵送されてきます。
・大学パンフレット
・募集要項(いわゆるアドミッションポリシー・デュプロマポリシー、願書等の一式)
・各手続までのスケジュール表
・国や大学独自の優遇制度の紹介
・MOT見聞録
大学院オフィシャルサイトの『資料請求』ページはhttps://mot.nit.ac.jp/request/ です。
授業カリキュラム・シラバスetc・・公開情報から、大学の意図を読み取ろう。
大学が考えている教育カリキュラムは、公開されているシラバスを確認することが一番手っ取り早いです。
日本工業大学のシラバスは、ちょっと探しにくいところにあるのですが、
http://mot.nit.ac.jp/research/curriculum/
↑こちらをクリックで直接飛べます。
もう一つの重要選択ポイント:卒業研究『あり』?『無し』?
ビジネススクールには卒論や卒業研究に該当するものが『有り』『無し』の2パターン、存在します。
筆者私見となりますが、これは圧倒的に『卒業研究あり』のスクールを推奨します。卒業後に残るモノが全く違います。筆者は日工大MOTを卒業して数年がたちますが、今でも、人生に迷った時に卒論を読み直し、気持ちを新たにしています。
・・・もちろん日工大MOTは『卒論=特定課題研究有り』です。
ビジネスマンのキャリアアップの場としては『仲間=学生の属性・社会経験の有無』も大切
一緒に勉強する仲間(学生)の社会経験の有無も重要な選択肢です。
大学によっては、学部4年生で卒業した学生が、就職・起業経験が無いままにスクールに入学する所もあります。
そういったスクールでは、『ケーススタディにおけるディスカッションの質がそろわない』・『社会人学生が、学部エスカレータの学生の実質的指導役になってしまう=何のために入学したのかわからない』等のデメリットを感じられることもあるでしょう。
(こうした点を不満に感じ、日本工業大学MOTに再入学した同級生も居ます。日本工大の場合は受験資格に一定期間の職務経験が課されていますので、エスカレーター式の学生は居ません。これは善しあしの問題ではなく、どのうな学生・カリキュラム・成果を想定しているかというコンセプトの問題ですが。)
例えば、日本工業大学のMOTの場合は、『データの公開』や、『修了生の声』が公開されていますので、そこから雰囲気が自分に合っているかを探ることが出来ます。
人脈や学生の助け合い・授業外の気づき・学生相互の刺激等の『インフォーマルな情報』は公開情報では掴みにくい。
授業カリキュラムや大学のポリシーは資料請求やウェブサイトから掴むことが出来ます。
しかし、ビジネススクールの魅力の半分は『授業』ではなく『仲間』や『先生との授業外の交流』等の、インフォーマルなモノだと感じます。
授業運営の雰囲気、学生の積極性、卒業後のコミュニケーションなどのチェックもできると効果的です。
実際に検討中のスクールを卒業した人から話を聞く機会があると、生の声を掴むことが出来ます。
後記する『オープンキャンパス』も、良い機会になるでしょう。
②キャンパスに実際に行ってみて、空気を感じよう
大学の事を知るためには、実際に行ってみるのが一番です。
アポなしでの訪問はまずいですが、『大学を実際に見てみたい』と頼んでみることは、おススメです。
大抵の大学では、大喜びでキャンパスをガイドしてくれます(←いくつかの大学を見てみましたが、日本工大は『大喜びで案内してくれるグループ』の一つでした)
『授業公開』制度や『オープンキャンパス』で、空気を掴もう
『授業公開制度』は、実際に授業を1コマ(90分)受ける事のできる制度、
『オープンキャンパス』は、大学の全体像を知ってもらうための模擬授業+キャンパスガイド+現役学生や修了生と入学希望者のディスカッション、といったような役割分担をされている場合が多いです。
どちらを先に、といった区別もありませんので、興味を持ったタイミングでどんどん申し込まれることをお勧めします。
ここまでは、いわば大学院生活の『試食』です。何の縛りもありませんので気軽に参加されると良いでしょう。
事務スタッフ・大学院には積極的な連絡が吉
何千人もの学生を対象にする『学部の現場』と違い、多くの『専門職大学院の現場』は、アットホームな雰囲気です。日本工大の事務スタッフも質問にも気軽に答えてくれますし、融通を聞かせてくれることも多くあります。
『オープンキャンパスの日ではない時に見学に行きたい』・『授業公開に間に合わなかったが見てみたい授業がある』等、積極的なコミュニケーションを取られることをお勧めします。
写真は事務室の大野さん。MOTのスタッフは平日午後2時~、土曜日は午前10時頃以降には在籍しています。大野さんはMOT実務の生き字引と言える存在です。穏やかな方で親切に応対して下さるので、お電話して『大野さんお願いします』とお伝えください。
〒101-0051 東京都千代田区神田神保町2-5 [ 交通アクセス ]
【 TEL 】03-3511-7591 /【 FAX 】03-3511-7594
③試しに1科目~受講してみよう
『大学院に行ってみたいが、雰囲気はどうだろう?』・『自分に合っているだろうか?ついていけるだろうか?』といった心配は当然のことだと思います。
多くのビジネススクールは、正規入学の前に、『科目履修生』や『単科生』といった制度で1科目単位で授業を受ける仕組みがあります。
『履修チャレンジ制度』を使うと『1科目無料』で受講できる
日本工大独自の制度、『履修チャレンジ制度』は、MOT入学を検討中の方向けの無料履修制度です。
一言でいえば『1科目無料で受講できる上に、受講した科目は入学した後、単位として認められる』制度です。
これを使うと、実施のMOTの科目を1科目、12期生と一緒に受講することになります。これにより、『どんな人が、どんな内容を、どんな雰囲気で勉強しているか』が何よりもはっきりわかります。
また、他の授業のおススメや、卒論準備など、1年後のキャンパスライフの為の生情報を入手できるのも大きなメリットです。
→履修チャレンジ制度@オフィシャルWEB は http://mot.nit.ac.jp/research/challenge/ です。
大学院事務室より、『秋学期(9月下旬~)のチャレンジ申し込みが9/5に迫っています。まずは早めに大学院事務室にお電話ください。03-3511-7591』との事です。
『科目等履修制度』は、有料ではあるが15単位(7~8科目分)の前倒し可能
科目等履修制度は、本入学の前にアラカルト方式で科目履修できる生徒です。他大では『単科生』と言われているような制度に当たります。体感ですが、入学者の内の5人に1人程度が、科目等履修生や履修チャレンジ制度を利用して入学しているようです。
『履修チャレンジ』・『科目等履修』を利用する上での注意点
履修チャレンジ制度や、科目等履修生制度は、実際に本科生(12期生)と一緒に机を並べて勉強することになります。授業によってはグループディスカッション等でチームを組むものもあり、その場合は当然、本科生と混じってチーム編成が行われます。(授業では本科生と全く同等の取り扱いです)
特に履修チャレンジ制度は無料で利用できますが、だからと言って『安易に利用して1,2回で出席しなくなってしまう』と、授業運営や、真剣に1年間の努力をしている本科生に大きな悪影響を与えかねません。
履修チャレンジ制度の門戸は広く、怖いことは何もありませんが、真剣に授業に取り組む決意だけは持って申し込まれることをお勧めします。
④時間・お金・家族や周囲の理解を得よう
タイムマネジメントは重要。仕事との両立は『大変だが、何とかなる』のが修了生の実感
多くの卒業生に聞いてみても、『大変だったけど、なんとかなった』という意見が大多数です(卒業しているのですから当然かもしれませんが・・・)
少し早く会社を出る・授業の曜日は残業しない仕組みを確保するなどの根回しも大切
遠方からの通学の場合、都心出張+授業をセットとしてスケジュールを組む方や、1年間のみ東京への配置転換をする方も。
お金の問題も重要。国の支援(助成金)は個人・法人どちらも可能。
学費と奨学金の情報は要チェック。個人向けには教育訓練給付金、企業派遣の場合はキャリア形成促進助成金など、国による授業料の一部支援の仕組みもあります。助成金を利用する場合は、入学1~2か月前が国サイドへの申込締め切りなので、早めに情報収集をする必要があります。
通学時の苦労や工夫は、学生の声からイメージできる。
学生が、実際にどのような苦労があり、どのような工夫で周囲の理解や協力を得たかは、各大学サイトの卒業生取材のページから把握できます。
大学側の事情としても、こうした取材は『頼みやすい』・『協力してくれそう』な方々に依頼しますので、どこの大学サイトでも、掲載されている方々は『その学年のムードメーカー』や『リーダーシップを発揮してくれた人』を選びがちになります。ロールモデルとしてはとても良い情報になると思います。
結論:ポジティブな事前活動で自分のキャリアを決定づけよう
ビジネススクールを検討される皆さんは『自分を変えたい』・『自分の属する組織を変革したい』といった強い意志をお持ちでしょう。
だからこそ、変革に必要な『主体的・能動的な活動』の第一歩を、大学院選びでも発揮され、『自分にとって良い』大学との出会いをされることを願っております。