清水先生を中心とした修了生有志で、『3Dプリンター研究会』の設立準備を進めています。
9月17日に、3Dプリンターの実態調査の第一歩として、秋葉原で3Dプリンターの実機、また3Dプリンターのアウトプット先としてのロボットやラジコンなどの店舗を見学しました。
その後は神田キャンパスで、研究の方向性について2時間にわたる議論を行いました。
本テキストに掲載されている店内・商品写真は、全てお店の許可を得て撮影したものです。写真の転載はご遠慮ください。
11時に秋葉原駅電気街口集合。
今日は特別ゲストとして、工学部、滝田研究室から、学部4年生の脇本さんにも参加していただきました。
FablabやMakersといった、新しいものづくりムーブメント、またホビー・ペットロボット市場に造詣が深く、自分自身も3Dプリンターを購入し、ロボット関係のカスタマイズパーツを製作しています。
本日の勉強会のガイド役として、テーマに合ったお店をピックアップ・ガイドしていただきました。
最初のお店はVstone ロボットショップ。ロボットの開発販売を行うヴィストンの直営ショップとして、自社製品だけでなく様々なロボット、カスタムパーツ、技術書などを取り扱っています。
脇本さん曰く、『品揃えとしては質・量ともに随一のお店で、開発者向けとしては、一押しです』との事
店内の飾り棚一面に、カスタマイズされたロボットが展示されています。どれも素晴らしい出来栄えです。
心が少年モードに戻ってしまいます。清水先生も興味津々です。
研究開発用の各種センサー類の販売コーナー。これをボードに取り付け、プログラミングすることで様々な用途に活用することが出来るとの事。豊富な品ぞろえに驚きました。
『AIと絡めたホビーロボットがあるか?』という清水先生の質問に対し、脇本さんが紹介してくれたのが、写真の社会的対話ロボット『Sota』。クラウドサーバとのネットワーク連動・音声認識・カメラによる顔認識などを基本機能として備え、会話が出来るコミュニケーションロボットです。
開発キットなども公開されており、受付・案内を中心に様々な用途開発が期待できるとの事。
ロボット開発に必要な様々な技術本も販売しています。
このロボットは二足歩行が可能な上、中に小型PCを組み込み高度な制御も可能です。
ロボット専門誌での掲載記事。
赤線のマーカーを正確、高速にトレースして競うロボットレースに、日本工大チームとして参加した時の記事です。
StarWars最新作に登場した球体駆動のロボット『BB-8』に触発され、作成した『RR-白』。レースの中では異色の球体駆動が話題となり取材されました。
民生用途の3Dプリンターも多数展示されています。脇本さんにおススメを聞いたところ、『値段を気にしないのであれば、基本機能と拡張性に優れるMakerBot』、『お買い得モデルとしてはスキャナー機能も備えて安価なダヴィンチ』との事。本人はダヴィンチの上位モデルを購入し、試作や開発に使用しているそうです。
こうしたお店でパーツを購入した後、組み立て・検証が出来るスペースとして紹介してくれたのが、ナノラボトレーニングセンター。
有名なDMM.Make akibaより安く、ものづくり教育の場所としての色を打ち出しているのが特徴との事。一方、DMM.Makeは、より本格的な試作に対応できる設備やスペース、また24時間対応等が特徴です。知らない間に、Makersムーブメントが根付き始めていることに驚きました。
食事を終え、専門職大学院キャンパスに戻り、今日の見学を踏まえて今後の研究方針について議論しました。
3Dプリンターをハードウェアとしての機能・用途別と、活用マーケット(ホビー&Makers/試作/超特殊・高性能等独自市場)の視点で分類を行い、それぞれの分析と将来予測を実施したうえで、3Dプリンターが10年後に実現する社会の『予言』を行う予定です。
実際にユーザーとしての知見を持っている、工学部の学生のお陰で、ただ漫然と店舗を見学するだけではなく、様々な用途やトレンドを踏まえたガイドをしていただき、MOTチームとしても、とてもよく理解でき、面白い見学会になりました。また、勉強会後には、お礼?にMOTの社会人技術者が、学生が取り組む卒業研究テーマの用途開発についてマーケット目線でアドバイスを行うなど、MOTと工学部の特徴を活かした活動が出来たのではないでしょうか?
本研究会は、近日中に改めてMOT倶楽部の活動として皆様にアナウンスを予定しています。