久しぶりに学内での入学式です

023年4月6日(木)19時~

NIT MOT 19期生の入学式が執り行われました。

15期以来、4年ぶりの神田キャンパス3F多目的室での開催です。

ホント、ココでヤルのは久しぶりだわ。

 

新入の院生が緊張してるのは毎度のことですが、もう一つこうした催しの際に毎回感心することがありまして、今回はそれをご案内します。

 

我がNIT MOTの幹部(理事著、学長、研究科長、同窓会長)の皆様の祝辞、毎回素晴らしいのですが今回は特にお見事でした。

 

コロナ明け、明るい未来を自ら築くという意気込みが喚起される!

そんな素晴らしいスピーチでした。

 

複数人での【起・承・転・結】、輪番の妙

起承転結という型、フレームワークがありますね。

もともとは、漢詩の絶句を組み立てる型のようなのですが、昨今では人にモノを伝える際の型、プレゼン・シナリオとしても活用されているようです。

 

今回は、東洋経済オンラインで紹介されていた活用スキームを流用する形で複数の方に持ち回りで述べていただいた内容がシナリオ的にが非常に魅力的で説得力のある内容になっていたことをご案内させていただきます。

 

参考:東洋経済オンライン【プレゼンで企画が通る人と通らない人の圧倒差】

こちらでは、『起承転結の「起」で問題を提起し、「承」で解決方法を提案し、「転」で結果、「結」で夢・目標を見せるという流れ』がプレゼン・シナリオとして効率が良いとされています。

【起】:問題提起:成田学長のお言葉

まず口火を切っていただいたのは成田学長です。

 

アランの幸福論を例にとり、『変わろうと思わなければ買われない、まずは意思が大事』と語りかけます。

 

そして昨今のVUCAな状況の中、ウクライナ紛争・円安が進み、モノ造りの精度・品質の高さが強みである日本の優位性が浮き彫りになり、トータルコツとが安くなっている日本へのものづくりの回帰の流れも進んできています。

本学で実践的で使える技術経営を学び、是非皆さんの課題解決に役立ててください。

 

そして、急激な成長と進化を顕在化しているAI、ChatBPTに負けるな!

あれは誰かが作った現状あるものを並べ替えているに過ぎない、みなさんは是非、新しい何かを作り出す!人間にしか出来ないことに挑戦してください!

と、熱い激励をいただきました!

 

【承】:解決方法:柳沢理事長のお言葉

柳沢理事長からは、本学が創設115年の伝統校であること、そしてその学び舎としての伝統とは、日本の技術者を育てる!というポリシー、変わらずそこを重視するということ、そして武骨な技術者集団が運営していることを挙げ、技術の大切さを説いてくださいました。

そして、日経オンライン:私の履歴書から、現YKK相談役の吉田忠弘氏のコトラー教授とのなれそめをご紹介いただきました。

同氏がケロッグ校に留学中のエピソードです。

 

以下、要約

コトラー先生:「君は日本人だろう。なぜ米国に来たんだ」

吉 田 氏 :「勉強するためです」

コトラー先生:「何を」

吉 田 氏 :「マーケティングです」

コトラー先生:「なぜ」

吉 田 氏 :「米国はマーケティングが進んでいるからです」

コトラー先生:「日本はアメリカ以上にマーケティングの実践がすすんでいるじゃないか」

吉 田 氏 :「日本に実践はあるかもしれませんが、理論化、体系化できていません。それをここで学びたいのです」

 

いいですねぇ、我が日工大MOTの神髄みたいなもんだ。

いまある技術・実践力は否定せず、理論化、体系化し整理・強化することによってより強固な実践力として再構築する。

で、イイんですよね、理事長!?

 

【転】:結果:山口同窓会長のお言葉

さて、お次は日工大MOT同窓会会長、株式会社山口ナット代表取締役 山口 誠一様よりのお言葉です。

 

山口社長は、中小企業経営者の意思決定の重要さを説きます。

創業者であり、現在も現役である父上の反対を押し切ってある設備投資の決断をしたと。

今でもうまくいくか分からない、どうなるかわからないと思っている。。と、心情を吐露します。

しかし、日工大MOTの授業に協力する形で企業訪問を請けたので、是非、中小企業の実情を見に来てほしい。

と、お声がけ頂きました。真っ青になってるかもしれないが。。と苦笑いされながら。

 

中諸企業経営者は、不確実な中で重要な決断を迫られることが多々あるが、目的達成のための努力は惜しまない。

それが経営者だと。なるhど、サスガのお言葉です。

 

【結】:夢・目標:清水研究科長のお言葉

そしてトリは清水研究科長です。

中小企業は自らの特長を生かすべき!さらに「なにができるとMOTを学んだといえるのか」を説かれます。

 

技術のもつ可能性に気付いてほしい、そしてそれぞれの皆さんご自身の、『これがMOTだ!』を見つけてほしい!

 

と、締めくくられました。

 

結論

恐らく4人で事前の打合せ等は無しです。

ですが、興味喚起→学びの場への納得→やるべきことの認識→やる気喚起!と、見事な連係プレーでした。

前に書いたことがありますが、しゃべりながら考えて内容を調整しつつ、オチはきちんとつける能力がさりげなく、しかし見事に発揮されているな感があります。

 

思わず一人でニヤニヤしてしまいました。

 

ともあれ、頑張れ19期生!主役は君らだ!!

 

(^_-)☆