日工大MOT修了生のビジネスイノベーションを支援する組織、
【中小企業イノベーションセンター(通称:SMEIC)】が新設されました。
これから様々なイノベーション支援事業を進めていく予定ですが、今回は2022年6月29日(水)に開催されました、異業種社長によるMOT鼎談会のダイジェストをお伝えします。
オフィシャルな報告記事は別途、SMEICのサイトに掲載予定です。
開催概要
テーマ:環境変化を乗り越えて新たな価値を創造する「社長の判断」とは
ご参加の社長さま各位 (御名50音順)
・株式会社ヘベナ 大永 昊直 社長
・株式会社現代文化研究所 鈴木知 社長
・KJホールディングス株式会社 滝川聡 社長
(司会・進行)
日本工業大学MOT専任教授/中小企業イノベーションセンター長
小田恭市 先生
論点のポイント
以下の3つの取り組みを論点とすることが提起されました。
①社会的課題にもなっている社員の給与引き上げへの取り組み
②社会におけるSDG s への取り組みニーズへの取り組み
→①、②のためには自社ビジネスの高付加価値化が必要
③事業の高付加価値化を実現するための取り組み
業種の異なる3人の社長より、それぞれのお立場から多くの示唆に富んだお話を頂けました。
面白いのは、3名での会談ということで2名での対談より議論の広がりがより深く感じられたことです。
そしてその場を、中小企業支援では百戦錬磨な小田先生がファシリテーターとして仕切っておられることが、更に議論に深まりを与えていることが感じられました。
やはり、共創の場は雰囲気が重要です。
鼎談の場、その雰囲気とマネジメント
ざっくりとモデリングさせて頂きます。
一人の社長が100の可能性を持っているとします。
同業社長同士の対談だと、100+100の可能性が広がるかもしれません。
ところが異業種の社長同士だと、100×100になる可能性が高まります。
その掛け算を成立させるためには相互の『新たな気づき』が必要で、そこを触媒役となって上手くアシストすることが経験豊富な小田先生の役どころといえます。
そして、3名の異業種社長同士での鼎談ともなれば、
100×100×100で、1,000,000もの『新しい何か』が生まれる可能性が高まるわけです。
もちろん、そこに近づけるためには、その場を最適化するファシリテーターの差配も重要です。
これが4名、5名ならさらにもっと広がるのかといえばさにあらず。
鼎談すなわち3名会談には『ちょうどいい感』、微妙な納得感があります。
広がりすぎず、手元で吟味できる『新しい気付き』、中小企業向きですね。
最後に
3社長のお言葉をダイジェスト的にお伝えします。
『土の時代から風の時代に移り変わり、モノをたくさん持つことよりも心の豊かさが求められています。まず自分自身が人生と仕事を楽しみ、それを社員に示し共感してもらうことを心がけています!』
『社員の働き方に柔軟性を持たせ、働きやすさを提供することにより、モチベーションアップにつなげていただけるよう心がけています。社会的な価値をアピールすることが難しい業種なので、その点を社員の皆さんにフィードバックすることを心がけています。』
『感性を磨く、それを心がけています。心の健全さが維持できないと、判断を誤ります。先行きが不透明な時代の中、社長自身の内面の在り方が成功につながると信じています。』
共通点は『人を大事に』です。
人財を大切に育むという、強い意思が感じられました。
MOT鼎談会、今回参加の社長が何名か残り、新しいメンバーを加えつつ価値連鎖を図る形での継続企画のようです。
次回にも、期待!ですね。
余談ですが
最後は皆で一杯やって〆ました。
小田先生、スタッフの皆さま、お疲れ様でした!